2008年05月06日

女体○

「いくぅー!いくぅー!」

「ちょっちょっと待って!!慌てない慌てない、いくぅー前にここでちゃんと被せて、しっかりはめておかないダメだよ。これから先、えらいことになってしまうからね。」


回転運動にピストン運動を加えて、右、左と振ってみる。
「はぁはぁはぁはぁ、ふぅふぅふぅ。」


「それにしても、生い茂ってるね。しかも凹凸までぬるぬるぬると一面濡れていて、こんなところからはどんどん溢れ出して来てる。こんなの初めてだよ。」


「はぁはぁはぁはぁ、もうちょっと、もうちょっと。」
このアングルから眺めるとふたつともマシュマロがのっているみたい。


「エッ!?こんなところで、めずらしいです。写真撮らせて下さい。」
「ダメですよぉ、こんな恥ずかしい姿ではちょっと・・・」


「ハァー、ハァー、ハァー。もうダメだ。もう限界。ふぅ、ふぅ、ハァーーーー。」
「すっごく良かった。ほんとに良かったよ。みんないっしょにいけて最高だ!」




この達成感は3時間30分を漕いで漕いで漕いで押して押して押さなければ得られないかもしれないさ。

当初の予定は筑波山登頂ではなくて、ちょっとした山ポタリングのはずだったのだけれどね、途中でどこを走っているのか道がさっぱり分からなくなって、女体山への登頂ルートに入っていたんだ。


えー簡単に説明します。
親子で茨城県にある筑波山をMTB(マウンテンバイク)で登ってきたのです。W
そして今回はたいへん珍しいことにかみさんも参加です。
ハードなことはめっぽう苦手としているのだけどね、かっこいいMTBを持っているのだから、買い物だけに使っているだけじゃもったいない。
また少年(息子)はとても乗り気の様子なのだけど、なんでかなぁ普段着のままなんだよ。「お前さぁ、山をなめてるだろ。」と偉そーな事をビシッっと言ってやる。


曲がりなりにも過去に一度だけ神奈川の丹沢山地をMTBで登りかけたことがあるので(途中までいったのです。)一応彼らには初心をレクチャーする。
いくぅー前にはちゃんとヘルメットを被って、グローブをはめるように。W
また膝と臑を守るプロテクターの装着を指示した。
こういうところが経験がものを言うのだが、足のプロテクターは予算の都合で自分の分がない。身を挺するのが親父なのだ。


つくし湖.JPG
筑波山のふもとにある「つくし湖」をスタート地点に設定。
この湖は護岸の形状から人造湖みたいだね。釣り人もみかける。


最初は舗装路を走る。下調べは机上(パソコン上)でちょっと見て来た程度なんで、不安はあるもののハイキングや山ランニングをされている方を見かけるので、大丈夫だろう。
アスファルト登り1.JPG
なんだ坂こんな坂とジグザグ登り。
回転運動にペダルに立ち上がってのピストン運動を時々併用しないと進まない。(立ち漕ぎですね)

「はぁはぁはぁ。」
「ホーホケキョ。」
「ふぅふぅふぅ。」
「ホーホケキョ。」

坂道と格闘している最中にうぐいすが声をかけてくる。
どこにいるのか木の上を見上げてみるが、姿は見えず。
藤 うぐいす.JPG



アスファルト 押し.JPG
急ぐ旅じゃあるまいし、この辺で少し勘弁してやろうと押しに入る。


林道鬼ヶ作線 MULLET.JPG
こんな道を1時間程進んだところで案内が出て来た。
“林道鬼ヶ作線”
もうこの時点で道が分からなくなっている。
だってねぇ、ただただ上り坂をひたすら漕ぐ事に神経を集中していたので、ここがどの辺なのか?
筑波山を見上げてみると、雲に覆い隠されている。
そうなんだ、今日は曇天の空。
筑波山 曇天の雲の中.JPG


 下界.JPG
ふっと木々が開ける。
「オー!来たぜ来たぜ、こんなところまで登って来たんだ。」
まだ先は長そうだが、自動車ではなく、自転車から眺める景色というものは格別なものなのだ。


山頂5.JPG
山頂まで5.1km。これが近いのか遠いのか???
「ハァーハァーハァーハァーハァーハァーハァー・・・」呼吸が荒い。
この辺で「引き返そうかなぁ・・・」
という悪魔の囁きが遠くの方から聞こえ始める。
もうひとりの自分との戦いなのだ。

スタートからすでに1時間30分になろうとしているのだが、本当の悪魔はこの先に潜んでいるということに、この時点では知る由もなかったんだ。


山頂3.JPG
山頂まで3.1km。
2時間近くになろうとしている。
漕いで漕いで漕いで、斜度がキツいときはまっすぐに登坂せず、ジグザクに蛇行しながら進むということを学び、疲れてはきているが、なんとなく体も慣れて来た感じがしてきていた。
これはもしかしたらマウンテンバイカーズハイかもしれない。


アスファルト道の終わりが見えた。自動車もここまでは来れる。
ちょっと一服と休んだら、画像も休んでしまった。W
ここから先はいかにもハイキングコースという雰囲気を醸し出していて、前日に雨が降ったこともあり、土の路面はぬるりとした表情をみせている。

ぬるぬるぐちゃぐちゃの路面からも漕ぐのは無理と判断し、押して行けるところまで行こうと決意する。路面状態は極めて悪いのだ。

山頂1km.JPG
山頂まで1km。

携帯する少年.JPG
余裕を見せているのだろうか?携帯電話を手にする少年。
こういう文明開化の機器というものは、森林の中では似合わないさ。
彼は友人にこう言ったのだ。
「雲の中に入ってくるぜ!」


山頂0.JPG
無言。画像を撮る気も起きなかったこの500m区間。
たとえ家族であろうと他人の事を考える余裕がまったくない500m。
行き交うハイカーが山の中でペガサスにでも出会ったかのようにびっくりした顔でこちらを見る。
「じ、自転車で登ってきてる!」

なれるならばペガサスになりたいが、地を這ってこの泥沼化している道を押して来たのだ。
泥フレーム.JPG
自転車は泥を積載して重量と抵抗を増して行く。それと反比例に体力は奪われて行く。


うなだれる少年.JPG
少年はついに「休もう。」と口をついた。
だが、約束の雲の中にすでに入ったのだ。

かみさんはどうしたのだろう?
皆あまりに自分の事に必死になっていたのだ。
するとしばらくして、雲の中から青いヘルメットがみえてきた。

雲の中 かみさん.JPG

遅れた理由は途中で撮影会があったのだという。
こんな山道を自転車を押して登ってくる物好きな方を見た事がないのだという理由で、是非写真を撮らせて欲しいとお願いされたのだ。
自転車を押して山を登ればあなたも人気ものである。W


階段1.JPG
最後の難所が見えた。
階段である。

階段2.JPG

担ぎ、一段づつ押し、ついに、ついに、ついに来た。

山頂.JPG 山頂2.JPG


しばし休憩。昼食タイム。




下山はダウンヒル。
少年は一気にかけおりて、姿が見えない。
適応力がずば抜けている。
したがって画像は無い。W


DH2.JPG
ぬるぬるぐちゃぐちゃの道は、最初は恐る恐るだったけれども要領が分かってくると、なんとか走れる。次第にコツを掴んで、リアタイヤを流しながらでもコントロールが出来るようになって来た。
こうなると面白い。

DH1.JPG
ぬるぬるぐちゃぐちゃの路面が楽しいのだ。
ズリー、ズリー!やべっ!!ズリー、ズリー!

3時間30分の登頂。45分の一気下り。(息子は35分程で降りたらしい。)
息子は三度転倒。かみさんは一度。自分は無傷(オフロード経験有りの微妙な差だね。)
だが皆、自転車も服も顔も泥だらけになった。
泥だらけになったけれど、スタート地点に無事にもどった顔は超満足げだった。

女体山の初体験は極上のものとなりました。v(^◇^)v
posted by Johnny-Dee at 12:26| Comment(6) | TrackBack(0) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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